ビジネスプラン発表会
2009.03.15
振り返ってみると本当にあっという間でした.もう先月の22日のことなのですが,おかげさまで無事に実践型社会起業論のビジネスプラン発表会を行うことができました.(ブログをもっと早く更新しなければと思いつつ,生来のなまけぐせでついつい遅くなってしまいました.順番はかなり後先しますが,それ以前の授業の様子なども私自身の為の記録用という意味も含め,今後追いかけてアップしていきたいと思います.)
今回のビジネスプラン発表会は,地域の問題解決や未来のよりよいビジョンを実現するようなアイデアを練り,多くの人から共感を得られる形でプレゼンテーションすることを課題として行われました.
受講生は単独で,あるいはグループでこうした課題に取り組み,当日は12組もの発表がありました.
テーマの一例を紹介すると,障がい者の経済的自立,農産物地域間交流販売,瀬戸内の多島美を活かしたビジネス,節水推進,犯罪被害者遺族の支援,プロアスリートの人生を応援,高松玉藻城築城,さぬき弁の伝承,などなどです.
今回,審査員は,伊藤健さん(ソーシャルベンチャーパートナーズ東京 ディレクター),濱田厚史さん(香川県商工労働部長),古川康造さん(丸亀町商店街振興組合理事長)にご協力を頂き,加えて八木も務めさせていただきました.審査員はそれぞれ自分でこだわって選んだ賞品を発表者の皆さんのために準備して持ち寄りました.
<賞品の一部,ペンギンと丸い亀さんのぬいぐるみ,社会起業家の本>
<さらに景品のネクタイ(左端)は「うどんネクタイ」,ペンギンがしているのは「オリーブスカーフ(右端)」>
発表では面白くて素晴らしいアイデアが多く ,「どれを選ぶべきか???」と審査プロセスはうれしくも悩ましいものでした.
<悩ましかった審査中の一コマ >
最終的に伊藤さんは「瀬戸内の多島美を活かしたビジネス(関直樹さん他)」と「地方から全国へ,ずっと愛される国民歌を.ひろがれクリエイターの輪『トコミュージック』(小野智子さん)」,濱田さんは「高知県林業振興プロジェクト〜豊かな森を守り,住民生活を支える仕組みづくり〜(有光郷司さん他)」,古川さんは「飯友の輪(河端章宏さん)」,八木は「犯罪被害者遺族の支援(清水広志さん他)」をそれぞれ受賞プランとして表彰しました.
<発表タイトル「飯友の輪」で古川さんから「丸い亀さん賞」を受賞された河端さん>
それぞれのアイデアは,ユニークさ,ビジネスプランとしての構図,社会や地域の問題に対するインパクト,など様々な点ですばらしいものでした.受賞者の皆さん,おめでとうございました!!!そして発表してくれた全受講生の皆さん,お疲れさまでした.
これらのプランの中にはすでに進行中のものもあります.今後の発展をさらに期待し,応援したいと思います.
なお,当日の様子は,翌日の瀬戸内海放送のお昼と夕方のニュースでも放映されたそうです(残念ながら私は見れませんでした).
また,近く香川経済レポートにも掲載される予定ですので,ご興味のある方は是非そちらを読んでみてください.
授章式の後、ソーシャルベンチャーパートナーズ東京のディレクターを務める伊藤健さんから起業家支援の取組みに関する講義も頂きました。ソーシャルベンチャーパートナーズの取組みを四国でも実現できれば地域活性化に対して重要な取組みなると考えています。この内容についてはページを改めてご紹介いたします。
ペンギンズ・リスト
2009.02.13
先日、2月11日の日本経済新聞の四国経済面に、現在、香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)で行われている実践型社会企業家論の記事がかわいらしく掲載されていました。今日はその内容と、実践型社会起業家論の授業について少しご紹介したいと思います。
記事ではペンギンズ・リストと我々が呼んでいる受講生名簿の話が紹介されていました。これは、カーネギー・メロン大学教授を務められたランディ・パウシュさんの著書「最後の授業 ぼくの命があるうちに」で紹介されているエピソード(同著のp.172にある「「最初のペンギン」になる」という箇所)に触発されて作りました。
実践型社会企業家論で私達は、彼のメッセージである勇気ある最初のペンギンになることを目指しているのです。
ペンギンが崖の上から冷たい海に群れをなして飛び込む姿をテレビなどでご覧になったことがある方は多いと思います。一見、かわいい風景なのですが、実は生死をかけたダイブなのです。海の中には捕食者が待ち構えているかもしれないからです。飛び込ばなければ魚を食べることができない。でも飛び込めば逆に食べられてしまうかもしれない。だからペンギンは誰か最初に飛び込んでくれる勇気あるペンギンを待っています。そのペンギンが無事に海を泳ぐことが出来れば、後は我先にと海中に飛び込むのです(ペンギンの場合、実際には勇気があって飛び込むというより、他のペンギンに突き落とされて仕方なくということのようですが、そのことはここでは置いておきましょう)。
とにかく、共同体には一匹の勇気あるペンギンが必要だという話なのです。そして、一匹が飛び込むと次々と後に続くペンギンが現れるという点も重要です。パウシュ教授は、むずかしいことに挑戦して失敗をおそれるなと学生を励まし、最大のリスクをおかして新しいアイデアや技術に挑戦した人にペンギンのぬいぐるみを「最初のペンギン賞」として贈呈したのだそうです。
私達が実践型社会起業家論で実現したいことは、この一匹の勇気あるペンギンを生み出すことです。人のしているいいことはすぐに真似ようとするフォロワータイプの私は、すっかりこのエピソードに感銘し、私達の実践型社会起業家論でも「勇気あるペンギン賞」を贈呈することにしました。これは次回、2月24日に行われる受講生によるビジネスプランの発表を審査して贈呈する予定です。
ペンギンのぬいぐるみを入手するのには若干苦労しました。どこで売っているのかわからず、最終的にヤフオクで落札しました。高さ40センチほどの堂々たるぬいぐるみです。「ぺそぎん」と言うそうです。ちゃんと新品です。
結構カワイイ!勇気あるペンギン君
ちょっと研究を手伝ってもらったりして・・・
よしっ、ノッてきたぜ!
さて、ペンギンズ・リストの話に戻ります。ペンギンズ・リストは受講生名簿なのですが、手書きで小さな短冊形の紙に受講生自身が自己紹介や起業したい分野、人によっては連絡先などを書き込んで、それらを貼り合わせて作った名簿です(手間ヒマかかってます!)。個人情報保護の観点から、リストに書き込む内容は受講生間で公開してもよいと受講生自身が判断した内容だけになります。受講生は、香川大学ビジネススクールの学生と一般の聴講生の方で3対7くらいの比率だと思いますが、このリストを、自分と同じ分野に興味のある人と出会い情報交換するための仕組みにしています。
手作りの受講生名簿 「ペンギンズ・リスト」
万が一にも、折角勇気あるペンギンが海に飛び込んでくれたのに、誰も見ていなかったという事態は避けたいものです。ネットワークづくりはこの授業でとても大切にしていることです。
ネットワークづくりのためには、他にもしていることがあります。1つはSNSの活用で、毎日受講生同士で情報交換が行われています。そして、もう1つは授業終了後の懇親会です。毎回ピザを頼んで、1時間程度、ワイワイやっています(ちなみにソフトドリンクのみの懇親会です)。
さて今月24日のビジネスプラン発表会がどうなるか、勇気あるペンギンは現れるのか、今から本当に楽しみです。
実践型社会起業家論記事
2009.01.22
1月14日、実践型社会起業家論が日経産業新聞に記事として掲載されました。
日経産業新聞の過去の記事は、Nikkei gooから検索可能です。
日経4紙記事にチェックを入れた上で、「実践型社会起業家論」などで検索すると記事タイトルがでてきます。
記事検索は便利なのですが、日経の場合はタイトル以外の本文検索は有料です。
四国新聞 12月9日記事
2008.12.13
先日、研究室に四国新聞記者の靱(うつぼ)哲郎さんが実践型社会起業家論について取材にいらっしゃいました。
その時のインタビューが12月9日に掲載されていました。記事はこちらです。
ところで新聞記者の方の取材方法には以前から関心があり、録音機材やノートの使い方などこちらも色々質問攻めをしてしまいました。例えば、A4ノートを真ん中で縦に半分折りにして使用する方法について聞きました。これはノートの左半分に取材内容、右半分に後からの補足や気づいた点を書くといった方法でした。私も事例研究などでインタビュー取材をすることが多いので、こういう事を聞けるのはとても参考になりました。
FM香川の丸朋子さん
2008.12.12
RNC西日本放送 ドリーマーズ
2008.10.07
「実践型社会起業家論」記事
2008.09.04