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先見経済7月号 同族企業の事業承継方法

先見経済7月号に特集記事として「同族企業の事業承継方法 経営のバトンはどのように受け継がれるべきか」を寄稿しました.

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記事中の見出しは次の通りです.

1.国内法人の大多数は同族企業が占める

2.同族企業のプラスの特徴は長期展望と大胆な改革

3.事業承継の壁—後継者の育成方法とは—

4.リーダーシップに悩む後継者

5.後継者の成長をサポートする

6.後継者育成方法をどのように選択するか

7.育成のための修羅場経験とは

8.自ら成長するための手段としての「内省」

9.内省と対話を通じて経営のバトンを渡す



現在,日本では多くの企業が事業承継という課題に直面しており,その事業承継の多くは親から子へとなされています.そこには親子の関係からビジネスへの関係へと関係の幅を広げるという難しい課題が含まれています.親だからこそ子である次期経営者を育成することが難しい側面があることを,これまで私は多くの経営者の方からお聞きしてきました.そのような側面に対する効果的な対応方法も含めて,比較的幅広く同族企業の事業承継というテーマで書かせて頂きました.

是非,ご興味のある方はお読み頂ければと思います.

ご感想やご質問はいつでも歓迎です.

今後の研究の励みと参考にさせて頂きます.

こちらのフォームからお寄せください.

頂いたメールには必ずお返事をさせていただきます.

鶴岡出張

先週,東北公益文科大学大学院の石田英夫先生のお招きで山形県鶴岡市に出張してきました.

今回の出張目的は2つの会社を取材させて頂くことでした.

1社目は伊藤鉄工株式会社様,2社目は湯の浜温泉の亀や様です.

1社目の伊藤鉄工さんは,なんと創業800年を超える企業です.ある調査によれば日本で4番目に古い営利組織ということになります.

それほどの長い期間,ファミリーを中心として経営を続けることが出来た理由は一体何だったのか,家族や親族の方々との関係性,技術や経営,地域や顧客との関係性,環境変化への対応など,色々とお聞きしました.

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文治5年(1189年)創業

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経営者の伊藤さん親子,石田先生と一緒に記念撮影.



2社目の亀やさんもファミリーを中心に経営を続けられてきた100年以上の歴史を持つ企業であり,名門旅館です.

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明治6年(1873年)創業 風格を感じさせる亀やさんの看板



大変興味深かった点は,社長の阿部さんが,先代経営者であるお父さんと一緒に経営者としてこれまで自分達が果たしてこられた経験と役割を振り返り,それまで当たり前であった業界の常識や経営者であるからこそ見えにくかったことを発見・反省し,その後の経営の基礎となるお考えなどをまとめられたことでした.

ファミリー企業の場合,ファミリー・メンバーの方々は一般の社員の方とは異なるキャリア・パスを歩むことが少なくありませんし,ファミリー企業の長い伝統や文化に幼少の頃から触れていることが少なくありません.もちろん,そのこと自体は決して良いとか悪いとかの問題ではありません.重要な点は,ファミリーにはファミリーという条件ゆえに見えていることや,時に見えにくくなっていることがあるということです(逆に一般の社員の方には見えにくいこともあります).阿部社長の場合,親子の対話を通じてそうした点に数多く気づかれていかれていったという点で私にとって大変興味深いケースでした.

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亀やさんの立派な庭園でも記念撮影.左から石田先生,阿部社長,八木.



なお,当日は足を伸ばせませんでしたが阿部社長が手掛けられた湯田川温泉 湯どの庵と東京・赤坂の阿部も大変好評だそうです.

取材にご協力いただいた伊藤様,そして阿部様,誠にありがとうございました!

大変勉強になりました.





さて,取材が終わって,湯野浜温泉の温泉街を石田先生とプラプラ歩いていると・・・

「八木君,おいしそうな匂いがするねぇ」

「あ,石田先生,あそこの魚屋さん魚焼いてます!」

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「食べてく?」(お店の方)

「も,もちろんです!ビールあります?」(石田先生+八木)



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そんなわけで最高の焼き鯖にもありつきました.

鶴岡最高!

日経トップリーダー6月号 修羅場の後継学

本日,日経トップリーダーの6月号が発売になりました.

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今月号でもこれまで私が行ってきた調査の結果を基に「修羅場の後継学」という記事を提供しています.

内容は後継経営者の方々が経験する修羅場と呼ばれる困難な経験やその意味についてです.

記事では紙幅の関係上十分に述べていませんが,私の研究では,修羅場自体は必ずしも人を成長させるとは限らないけれども,そのような状況が自ら自身の内省を深めるまたとない機会となることが明らかになっています.大規模な調査を行った結果,内省によって自己理解と他者理解を深め,自己変革ができるならばリーダーとしての有効性も大きく向上することを明らかにすることが出来ました.

お読みになられた方,ご感想やご意見などお寄せ頂ければ幸いです.

メールはこちらのフォームからどうぞ.

既にご感想を頂いた方には個別にお返事をさせて頂きました.

ありがとうございました.

日経トップリーダー5月号 修羅場の後継学

もうほとんど5月も終わりに差しかかっていて恐縮ですが.

5月1日に日経トップリーダー5月号が発売になっています.

先月に引き続き「修羅場の後継学」というタイトルで記事を提供させていただいています.

中小企業の後継経営者の方々が,事業承継時に実際に直面した様々な困難経験に関するこれまでの八木の研究を基にした内容です.

お読みになられた方,ご感想やご意見などお寄せ頂ければ幸いです.

メールはこちらのフォームからどうぞ.

既にご感想を頂いた方には個別にお返事をさせて頂きました.

ありがとうございました.

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日経トップリーダー4月号 修羅場の後継学

日経ベンチャーが,この4月から日経トップリーダーとして新装刊されました.

八木も後継経営者の修羅場における内省型リーダーシップを紹介する記事(p.113)を提供しています.タイトルは「修羅場の後継学」ということでしばらくの間,連載される予定です.

お読みになった方は是非,ご感想をこちらまでお寄せください.

もちろんお返事させていただきます.

皆様からのご意見は,今後の励みになりますし,改善点の発見に役立てたいと思います.

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個人的には大ファンである野茂投手のインタビュー記事に感動しました.

ファミリービジネス学会

昨年、設立されたファミリービジネス学会の公式サイトができました。

ファミリービジネス(同族企業)の研究は、日本ではまだ十分な注目を集めていませんが、90年代以降、欧米を中心に盛り上がってきています。

実は経済的なパフォーマンスが非ファミリービジネスに比べて高い傾向であったことや、コアとなる価値観やミッションを大切にして長期的に反映している企業が多いことなど、その存在意義が見直されています。

また実際問題として、日本企業の多くはファミリービジネスであるということもあり、ファミリービジネス特有の経営課題に対して日本でもきちんとした研究成果が求められています。

最近、八木はブログで社会起業家のことばかりを書いていますが、八木の主たる研究領域は本来リーダーシップであり、特にファミリービジネスにおけるリーダーシップを研究しております。

ファミリービジネス研究やファミリービジネスの経営問題にご関心のある方とは研究者・実務家を問わず活発に情報交換をしていきたいと思っておりますので、お気軽にご連絡ください。

またよろしければ同学会にも是非ご入会ください。

※同学会ホームページの入会フォームがまだ未整備のようですので、整備されるまでの期間であれば八木宛にお申し込み頂ければ学会の事務局におつなぎいたします。

オーナー企業の経営 進化するファミリービジネス

今月、新しい本が出ました。

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倉科敏材編著, 『オーナー企業の経営 進化するファミリービジネス』, 中央経済社」です。価格は2730円(税込)です。

執筆者は、倉科敏材先生(甲南大)、加護野忠男先生(神戸大)、階戸照雄先生(日本大)、亀井克之先生(関西大)、平田統久先生(三菱UFJ信託銀)と八木陽一郎です。

私は「第7章 後継者からリーダーへ」を担当し、ファミリー企業の後継者が遭遇する困難な経験や、そうした経験をどのように受け止めることで後継者はリーダーへと自己成長していけるか、後継者の育成を支援する立場の方々はどのように後継者と接するとよいかなどについて、既存研究や私が行った調査を通じてわかったことを書きました。

本全体の構成は以下のようになっています(以下、敬称略)。

序章 経営学とファミリービジネス(加護野)

第一章 オーナー企業は今(倉科)

第二章 オーナー経営の課題(倉科)

第三章 オーナー経営を取り巻く環境変化(倉科)

第四章 ファミリーとオーナー経営者との関係性の変化(倉科)

第五章 欧米のオーナー経営の特異性(階戸/亀井)

第六章 富裕層としてのオーナー経営(平田)

第七章 後継者からリーダーへ(八木)

第八章 オーナー企業経営の未来(倉科)

この分野にご興味のある方、是非ご一読ください。

二世経営者 吉田英樹の苦闘

今日は出張で慶応ビジネススクールを訪問し、高木晴夫先生の授業に参加させて頂きました。

今回の出張目的は、高木晴夫先生が担当されている組織マネジメントの授業で私が作成したケース「二世経営者 吉田英樹の苦闘」が使用され、そのケースに関するティーチングノートを高木先生と助教の国保さんと一緒に作成することでした(ケースの購入はこちらです)。

「二世経営者 吉田英樹の苦闘」は、ファミリービジネスの後継経営者である吉田英樹氏が経験した様々な困難とそれに対する彼なりの判断や対応を描いたケースです。 リーダーの視点から見たかなり生々しい出来事がいくつも描かれているため、特にファミリービジネスのリーダーであれば経験するかもしれない様々な出来事を臨場感を持ちつつ共有し、検討するのに適した教材になっています。高木先生のリードもあって今日の授業でのディスカッションも大変盛り上がりました。特にご自身がファミリービジネスの後継者でもあるという学生さんには、授業後、大変参考になったとわざわざ私のところにまで来てお伝え頂きました。

現在、日本の経営者は全体的に高齢化が進んでおり、次世代へのバトンタッチが急速に進んでいる状況です。バトンタッチに際しては、株式などのオーナーシップの移転だけではなく、後継者のリーダーシップ開発も非常に重要な課題ですが、各種統計調査などを見る限り、リーダーシップ開発の部分はかなり立ち遅れているのが実情と言えます。

大量のケースがストックされている慶応ビジネススクールでも、ファミリービジネスの後継者を中心的に扱ったケースは現在おそらくこれだけと聞いています。地域マネジメント研究科も含め、ビジネススクールの学生さんには将来家業を継がれる立場にある方々も少なからず含まれているため、今後はそうした方々に向けた教材ももっと開発していきたいと今日は改めて思いました。そして、今回、ティーチングノートも作ることになりましたし、ファミリービジネスの後継者教育、リーダーシップ開発に携わっていらっしゃる方々にも少しでもお役に立てればと思っております。

なお、ティーチングノートは完成しましたら慶応ビジネススクールのホームページから購入可能になりますので、またこのブログでもご案内します。

事業承継シンポジウムが開催されました

1月16日、中小企業基盤整備機構の主催による事業承継シンポジウムが開催され、基調講演を務めさせて頂きました。「後継者からリーダーへ:成長への指針と育成支援のあり方」というタイトルでお話しさせて頂きました。会場には事業承継を考えていらっしゃる経営者の方々や、これから事業を引き継いでいく予定の後継者の方々、事業承継の支援をお仕事とする専門家の方々が大勢お越しくださいました。私が講演で特に強調した点は、後継者が経営のリーダーとして有効性を発揮していくためには、単に経営ノウハウを学んだり、株式を集中させて経営体制を整えたりするだけではなく、後継者が自ら自身を見つめ、他者を深く理解し、必要に応じて自己変革を行っていくという内省経験の重要性でした。1時間という講演時間では十分にお伝えできなかった部分もありましたが、講演の内容は3500名以上の後継経営者の方々のデータを統計的に分析し、さらに多くの企業へのインタビュー調査を実施した上で得られた結論を基に構成したものです。調査と分析の結果、内省経験の深まりが後継経営者のリーダーシップの向上に強い影響力を持つことがわかったのです。中小企業の後継者の方々が一人でも多く優れたリーダーへと成長していただくことは、現在、岐路にある日本経済の発展にとってきわめて重要な要因です。今後もこういった機会があれば少しでもお役に立ちたいと思います。調査研究へのご協力をいただき、さらにこうして発表の機会を作ってくださった中小機構の皆様には心より感謝申し上げます。
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事業承継シンポジウムが開催されます

独立行政法人中小企業基盤整備機構四国支部の主催により1月16日かがわ国際会議場にて事業承継シンポジウムが開催されます。「後継者からリーダーへ:成長への指針と育成支援のあり方」というタイトルで基調講演をいたします。ご関心のある方は是非お運びください。

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