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実践型社会起業家論 経過報告(12月16日分)

1月13日、実践型社会起業家論の今年最初の授業が行われました。

昨年12月13日からしばらく更新が途絶えておりましたので、経過報告をいたします。

まず、昨年の12月16日の授業から先に記しておきたいと思います。

12月16日は、実践型社会起業家論の第2回目の授業でした。

講師にはニッセイ基礎研究所の取締役研究理事を務められる神座保彦さんをお招きしました。

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神座さんに今回ご登壇頂いたきっかけは、私がこの授業の教科書として使用できる参考文献を探していた時に神座さんのご著書「概論ソーシャルベンチャー」を発見し、内容が網羅的かつ実践的であると感銘したことでした。

授業では、神座さんご自身が日本生命でファンドマネージャーとして、あるいはベンチャーキャピタリストとして多くの経営者、起業家と出会ってこられたご経験を基に、社会的起業家が見落としやすい視点を大変わかりやすくご説明くださいました。

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私が印象に残ったのは、ボランティアや慈善活動の延長としてソーシャルベンチャーを捉えている人達が直面しやすい壁として、しっかりとしたビジネスモデルを構築することなく、とにかく熱い気持ちだけで走り続け、結果的に息切れを起こしてしまう事例が多いという話でした。これは大変もったいないことです。持続的な社会貢献が出来るためには、社会から頂いた有形無形の助力を効率的に活用できるかが重要なポイントとなります。非効率にしか活用できないとわかっていたら、あるいはもっと効率的に活用してくれる組織が他にあることがわかれば社会からの助力(一種の投資)もやがて減っていきます。当然のことながらしっかりとしたビジネスモデルや事業計画が必要となります。神座さんは、多くの例を挙げながらビジネスモデル(組織の外部および内部環境から効率的・持続的に経営資源を獲得し、活用していく仕組み)と社会貢献モデル(組織の持つ経営資源を社会的な成果へと転換する仕組み)を両立させるソーシャルベンチャーの仕組みづくりについてご説明くださり、私自身も大変勉強になりました。

受講生の皆さんとのディスカッションや発表もとても聞きごたえのあるものでした。

<下の写真はグループでのディスカッションと、発表の風景>

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神座さん、ありがとうございました!

実践型社会起業家論 経過報告(1月13日分)

1月13日は第3回目の実践型社会起業家論の授業でした。講師には鵜尾雅隆さんをお招きし、「社会を元気にする事業とお金の流れ」と題して授業をしていただきました。

さて、授業の中身をご紹介する前に、本授業で言うところの社会起業家とは何を指すのかというお話をしておきたいと思います。学術的な定義は研究者によって多様だと思いますし、実際問題としてあまり定義にこだわる大きな意味はないのですが、最近よくご質問も頂きますし、本授業のお話を紹介する前置きとして記しておきます。本授業では社会起業家を、社会の問題を解決したり、社会をよりよいものにすることを目的として、社会から様々な形で経営資源を獲得し、それを効率的に活用するために、目的を共有する人々と共に活動を組織化し、その運営に携わっていく人々として幅広く定義しています。特に株式会社やNPOなどの法人格によって規定されるものではありません。一般的な起業家・経営者との違いを挙げるとすれば、それは目的における優先順位ということになります。社会起業家にとっては、経済的な収益の最大化や事業そのものの存続は最大の目的ではありません。社会起業家においては、社会的な貢献が他の目的よりも重要度の高い目的になります。ここで示した定義は、元々は神座さんから教えてもらった内容をベースに書き起こしたものです。内容的には私の知る他の社会起業家の方達も同意してくださるものであり、私の授業ではこうした定義を採用しています。

さて、少し前置きが長くなりましたが、鵜尾さんはこうした社会起業家がいかに資金を獲得することができるかという大変重要なテーマを講義してくださいました。私自身、熱意があるという段階と、その熱意を社会の中で形に変えて活動しているという段階の間には大きな川のような隔たりがあると思っています。それは形を創っていくには、想いだけではなくお金や仲間が必要だからです。鵜尾さんはファンドレイジングを職業としてご専門とされていらっしゃる方で、熱い想いを形にしたいという人たちの力強い味方です。

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授業の中で私が心に残ったのは、社会起業家は社会の問題を訴え、その解決策を提示し、その解決策に対して「共感」をベースとした助力を社会から得なければならないというお話でした。シンプルに言えば、「思わず共感してしまう」→「だから寄付してみよう」とか「だから出資してみよう」とか「だから一緒に働いてみよう」といった動きを引き起こせるかという点がファンドレイジングで重要なポイントです。

1つの事例として「伝説のホテル」という映像を見せて頂きました。その映像は鶴岡秀子さんという方が、自らの夢である伝説のホテルを実現するために行ったプレゼンテーションが収録された映像でした。私はその映像に感動してぼーっとなり、そして熱いものを感じました。鶴岡さんのプレゼンテーションは、私の中からも思わず「何か協力したい!」という感覚を引き起こしました。そして実際、鶴岡さんは社会に新しい動きを引き起こしています。1軒のホテルも経営したことがなく、1度もホテルで働いたことのない鶴岡さんが、その後3億円以上の出資金を集め、土地所有者の方からホテル用地提供の申し出を受け、一流の建築家が図面を描いてくれたという事実がまさにそのような社会の動きを示すものです。

ファンドレイジングをお仕事としようと決意し、独立し、全国を飛び回っている鵜尾さんの授業から私が感じたことは何より「熱」でした。日本の寄付金市場は2000億円、アメリカではそれが20兆円だそうです。だからこそ日本はこの分野でもっともっと潜在的可能性がある!というのが鵜尾さんの持論です。そして授業では、市民の力で世界をよくしていくためには、社会起業家にもっともっとファンドレイジング力が必要だという鵜尾さんの信念がひしひしと伝わってきました。

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13日は授業後も深夜遅くまで鵜尾さんでずっと語り合わせて頂きました。鵜尾さん、熱をたくさん頂きました!ありがとうございました!!!

四国新聞 12月9日記事

先日、研究室に四国新聞記者の靱(うつぼ)哲郎さんが実践型社会起業家論について取材にいらっしゃいました。

その時のインタビューが12月9日に掲載されていました。記事はこちらです。

ところで新聞記者の方の取材方法には以前から関心があり、録音機材やノートの使い方などこちらも色々質問攻めをしてしまいました。例えば、A4ノートを真ん中で縦に半分折りにして使用する方法について聞きました。これはノートの左半分に取材内容、右半分に後からの補足や気づいた点を書くといった方法でした。私も事例研究などでインタビュー取材をすることが多いので、こういう事を聞けるのはとても参考になりました。

FM香川の丸朋子さん

今日は研究室にFM香川丸朋子さんが取材にいらっしゃいました.

丸さんは実践型社会起業家論 の受講生でもあり,彼女の公式ブログ“うらまる”にも授業のことをご紹介いただいています.

取材のことをすっかり忘れて先日の授業のことや社会起業家のこと,スポーツによる地域活性化のことなど話し込んでいたらあっという間に予定していた時間が過ぎました.

丸さんはスポーツDJもされていて,特にスポーツ分野での社会起業家に関心を持っている熱い方でした.

今日の取材についてはFM香川のSuperMedioにて12月15日(月)の朝8:40頃に放送されるそうです.

お時間のある方は是非お聞きください.

実践型社会起業家論第1回

昨日,第1回目の実践型社会起業家論 が開講されました.

第1回目の講師には私が尊敬する先輩,慶応義塾大学の飯盛義徳先生を お招きしました.

授業には80名もの方々にお集り頂きました.

今回ご参加頂いた受講生の大半の方々は一般の聴講生としてこの授業にお申し込み頂いた方々でした.

会場ははじめてお会いする多くの方々を迎えていっぱいになりました。

私はこれだけの方々が地域を活性化する社会起業家というテーマでお集りくださったこと,そして手を挙げてご自分の考えを積極的に発言してくださったことが本当にうれしかったです.

授業の内容は飯盛先生ご自身が創設された鳳雛塾の歩みに関するご紹介からはじまり,何が地域の人々の協働を促進したのか,何故鳳雛塾から様々な新しい事業や起業家が輩出されたのかなどについてクラス全体でのディスカッションとなりました.

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私自身はこれまでにも飯盛先生から多くのことを学ばせて頂いてきましたが,今回も本当に多くのことを教えて頂き,胸が熱くなりました.

飯盛先生は,研究と実践の循環的な発展を見事に具現してきた貴重な方だと思います.

この実践型社会起業家論は,単なる知識提供の場ではなく,人々が協働するための有効なプラットフォームとして機能することを願って設計していますが,まさにそのモデルを見せて頂くことの出来た記念すべき第1回目授業になりました.

飯盛先生,ありがとうございました!

参考:今年1月に実施された飯盛先生の授業

実践型社会起業家論の受講申し込みの締切について

実践型社会起業家論につきまして、これまで多くの皆様のご協力を頂きながら受講生の募集活動を展開してまいりました。

おかげさまで定員の50名を大幅に上回り、現在70名ものお申し込みを頂く状況となりました。

今後のお申し込みに関しては申し訳ございませんが、会場収容人数の都合とディスカッション型授業の特性を維持するため、地域の活性化によほどの熱意をお持ちの方を除き、締切とさせて頂きます。

この講座は地域の活性化を実現する人材を多数輩出することを期待して、日本財団様から助成金を頂き全国からすばらしい講師の方々をお招きし、一人でも多くの方に受講して頂きたいと高松丸亀町商店街振興組合の皆様から丸亀町レッツホールという素晴らしい会場を無償でご提供頂き、香川県や高松市をはじめとする多くの団体様にご協力を頂きながら積極的な広報活動を行って参りました。結果的に地域に貢献したいという皆様から多数のお問い合わせやお申し込みを頂けたこと、本当にうれしく思っております。まだお会いしたことのない皆様からメールやお電話を通じてこちらの方が励まされる想いを頂いてまいりました。

多数のお申し込みに心より感謝いたします。12月9日、いよいよ開講いたします。

大学祭にさぬきの豚ちゃんカレー

この連休中、香川大学は大学祭でにぎやかです。

研究室での仕事の合間、お昼ご飯でも食べようと若い人たちで混み合う構内を歩いていると・・・

ん、どこかで見たマークが!

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当研究科の学生チームがプロデュースしている「さぬきの豚ちゃん」ではないか。

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<豚ちゃんプロデュースチームの面々(リーダーは東京に出張販売中とのこと)>

豚ちゃんのお肉を使ったカレーはここでも大好評。

実際本当においしい本格的なカレー。

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おいしかった。ごちそうさま!

残りのプロジェクト研究もがんばって!

加藤雅則さんの授業

昨日、加藤雅則さん(株式会社アクションデザイン代表、CTIジャパン・フェロー)に「対話が生み出すマネジメントの新たな可能性」というテーマで授業をしていただきました。

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昨日の授業を短い言葉で表現することは難しいのですが、本当に心に響く授業でした。私自身もすっかり一人の受講生となって感動しながらその場に参加していました。

加藤さんは対話の本質を「相手の方が主人公となれる物語が語られること」とおっしゃっていました。

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そのような物語が相手の方から語られる時、普段はしっかりと身を固めている心の鎧のようなものを飛び超えた本質に触れている感覚が訪れます。昨日の教室にもそんな感覚が沢山ありました。普段のMBAではなかなか味わうことのない感覚ですが、その大切さは本当に大きなものだと実感しました。

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加藤さん、本当にありがとうございました!

実践型社会起業家論のポスターとチラシ

実践型社会起業家論のポスターとチラシが完成しました

(ちょっとデータが重いですが、こちらが「チラシ見本」です)。

来週以降、色々な所に貼らせて頂いたり、

置かせて頂くため各所をご依頼に回る予定です。

貼らせて頂ける所は現在募集中です。

ご協力頂ける場合は是非ご連絡ください。

よろしくお願いいたします!

RNC西日本放送 ドリーマーズ

先日、RNC西日本放送さんから地域のリーダーや

社会起業家について取材を受け、その内容が「ドリーマーズ」という番組で

10月12日(日)の昼11:45〜12:00に放送されました。

当日のインタビューの内容は四国新聞さんにも記事として取り上げて頂き、「実践型社会起業家論」についてもしっかり宣伝させて頂きました。

おかげさまで一般の方からのお問い合わせやお申し込みが増えてきました。

メディアの皆様に感謝です。

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取材して頂いたきくちゃんこと山口喜久一郎さんと

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