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組織行動論のシラバス一部改訂について

来月からスタートする組織行動論のシラバスについて一部改訂のお知らせです。

改訂版の新しいシラバスはこちらです。

改定のポイントは次の2点です。

1点目はセッション5についてです。セッション5ではコーチングを取り上げますが、 そのセッションの講師をCTIジャパン加藤雅則さんにお引き受けいただけることになりました。加藤さんは日本のコーチング界の第一人者であり、シラバスに加藤さんのご紹介文を入れました。

2点目はセッション6のテーマを「リーダーシップとそのリスク」に変更し、これに伴って使用するケースも変更いたしました。既に以前のシラバスの情報をもとにケースをご購入いただいた方には大変申し訳ありません。新しいケース「ITパートナーズ社と高橋耕作(A)~(D)」は今回無料にて配布いたしますのでご容赦ください。

お知らせは以上です。

オーナー企業の経営 進化するファミリービジネス

今月、新しい本が出ました。

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倉科敏材編著, 『オーナー企業の経営 進化するファミリービジネス』, 中央経済社」です。価格は2730円(税込)です。

執筆者は、倉科敏材先生(甲南大)、加護野忠男先生(神戸大)、階戸照雄先生(日本大)、亀井克之先生(関西大)、平田統久先生(三菱UFJ信託銀)と八木陽一郎です。

私は「第7章 後継者からリーダーへ」を担当し、ファミリー企業の後継者が遭遇する困難な経験や、そうした経験をどのように受け止めることで後継者はリーダーへと自己成長していけるか、後継者の育成を支援する立場の方々はどのように後継者と接するとよいかなどについて、既存研究や私が行った調査を通じてわかったことを書きました。

本全体の構成は以下のようになっています(以下、敬称略)。

序章 経営学とファミリービジネス(加護野)

第一章 オーナー企業は今(倉科)

第二章 オーナー経営の課題(倉科)

第三章 オーナー経営を取り巻く環境変化(倉科)

第四章 ファミリーとオーナー経営者との関係性の変化(倉科)

第五章 欧米のオーナー経営の特異性(階戸/亀井)

第六章 富裕層としてのオーナー経営(平田)

第七章 後継者からリーダーへ(八木)

第八章 オーナー企業経営の未来(倉科)

この分野にご興味のある方、是非ご一読ください。

My Hero 横石さん

 

9月9日、地域マネジメント研究科の科目「四国経済事情(地域資源と地域活性化)」に株式会社いろどりの代表取締役を務める横石知二さんをお招きし、授業内講演を頂きました。私はこの科目のお世話役担当をさせて頂いている関係で授業をよく聴講させて頂いているのですが、今回の横石さんの授業内講演には特に感動しました(講演内容については別の場所でのものですが、コチラにまとめられている内容が近いです)。

「人は誰でも主役になれる」という横石さんの発想、信念、言葉、行動力、仕組みづくりのどれもがすごい!横石さんは私が心から尊敬するヒーローの一人です。

なお、横石さんはニューズウィーク誌が選出した「世界を変える社会起業家100人」のお一人でもあります。授業後にも色々とお話しをさせて頂いたのですが、「今こそ社会起業家を育てることが本当に重要だよね!」という熱いエールを頂きました。今年12月に開講する「実践型社会起業家論」の準備も各方面のご協力の下で着々と進んでいるところですが、横石さんに分かち合って頂いた志を大切に、改めてお一人でも多くの社会起業家が育てる場づくりをしていきたいと思いました。

横石さん、ありがとうございました!

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「実践型社会起業家論」記事

9月2日の四国新聞に「実践型社会起業家論」の記事が掲載されました。

四国新聞のオンライン版でも読めます。

「実践型社会起業家論」の開講について

香川大学大学院地域マネジメント研究科において、今年度後期の特別科目(2単位)として12月より「実践型 社会起業家論」を開講いたします。

この科目は、地域活性化に対して志ある方々を社会起業家として育成し、行政や企業では十分にカバーしきれない問題を、市民の力で解決していくことを目的としています。

本科目は、こうした目的にご賛同くださった日本財団様から助成金を頂くことが出来、そのおかげで講師陣に当該分野で活躍するトップレベルの方々をお招きすることが出来ることになりました。さらに、受講対象者を本研究科の現役学生のみならず、広く一般の方々にも無料にて聴講生として参加の門戸を開くことが出来ました(聴講生の場合、単位の授与はされません)。

さらに、同じく本科目の目的にご賛同くださった高松丸亀町商店街振興組合の皆様からもご厚意を頂き、全ての授業を丸亀町レッツホールにて開講出来ることとなりました。このおかげでお仕事帰りの一般の方々にもよりアクセスしやすい受講環境を準備することが出来、広々とした会場で思いっきり学んで頂けると思います。

本科目の授業の特徴としては、毎回、素晴らしい講師の方々をお招きしているということもありますが、それだけではなく、ディスカッションやワークショップの時間も十分に取り、単に講師から受講生に知識を一方通行で流し込むのではなく、講師と受講生で徹底的にディスカッションし、多様な視点を出し合いながら可能な限り現実感の伴った思考の訓練を出来ることが挙げられます。特に経営の分野では、知識を持つこととそれを実践できることの間には大きなギャップがあると指摘されてきましたが、本科目では知識が実践に活かせるレベルにまで結実することを目標としています。したがって、最終回では受講生の皆さんに(個人またはグループで)社会起業家としてのビジネスプランを発表して頂き、ビジネスプランコンテストを行う予定です。

ご関心のある方は是非、受講をお申し込み下さい。聴講生の申込方法は、八木研究室の専用のメールアドレス(yagilab.sec●gmail.com:●を@に変換してください)に次の内容をご記入の上、ご連絡ください。

①お名前、②ご住所、③E-mail、④ご職業、⑤聴講の目的と動機について一言

なお、聴講生といっても本科目の聴講生は、字義通り聴くだけの受講生という意味ではありません。特に正規の学生と区別なく積極的に授業に参加して、他の受講生にもプラスの刺激になっていただける方に是非受講して頂きたいと思っています。

会場の収容人数の関係等で受講をお断りする場合もあることを予めご了承ください。申込の締め切りは11月末日です。

なお、 本科目に関する情報はこれからも随時当ホームページまたは地域マネジメント研究科のホームページにてご案内をしていく予定ですのでご確認ください。

社会人学び直し「組織行動マネジメント要論」

来月、一般の方にも受講可能な「組織行動マネジメント要論」が開講されます。この科目は、昨年に引き続き、文部科学省による「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム委託事業」として当研究科がお引き受けしている「地域中小企業の中核人材能力向上プログラム」の1科目として私が担当している科目です。受講対象は、高等学校卒業以上の学び直しに意欲のある方とされており、特に中小企業と関係のない方でも受講可能です。

組織行動マネジメント要論では、組織におけるリーダーシップ、従業員のメンタルヘルス、優れた経営品質の追求、キャリア開発などがテーマとして扱われます。講師陣はこうした分野において豊富な経験を持つ実務家と研究者によって構成されています(講師の方々は、私自身も是非お話をお聞きしたいと思う方々にお願いしましたのでご期待下さい)。受講についての情報は地域マネジメント研究科のホームページ、授業内容については下のリンクからシラバスをご覧ください。

組織行動マネジメント要論シラバス

なお、間近のご案内となり恐縮なのですが当科目の募集の締め切りは8月28日(木)となっております。開講日程がやや変則的ですがご都合のつく方は是非受講してみてください。受講料は、文部科学省の委託ということもあって3000円というお手軽な料金になっています。教室は、香川だけではなく、インターネット会議システムを使って徳島、愛媛、高知でも開講されます。もちろん香川会場以外の皆さんともリアルタイムに双方向のやりとりが出来るようになっています。

引越しました

以前の建物が耐震工事を受けることとなり、研究室を引っ越しました。

8月から新たに幸町南7号館の3階に移りました。

場所はアクセスのページにてご確認ください。

以前の研究室からいつも眺められた峰山が見えないのは少し残念ですが、

新しい研究室もなかなか快適です。

藤井先生との出会い

今日は以前からずっと楽しみにしていた関西学院大学の藤井美和先生と出会いの機会を頂きました。死生学を研究されていらっしゃる藤井先生から死と生命についてのお話をお聞きし、本当に多くのことを学ばせて頂きました。NHKの番組や4月18日の朝日新聞の記事にも紹介されているように、先生の授業では「死の疑似体験」というワークが行われています。このワークの背景には、藤井先生ご自身が経験された全身が動かなくなる重いご病気や、そこで感じられた「私は何のために生きてきたのだろう」という深い問いかけ、そしてそのご経験を通じて受け取られた「あなたはそこにいるだけで貴い」というメッセージ、そういった藤井先生の人生における様々な出来事があったことをお聞きしてとても深い感銘を受けました。現代において死はタブー視される風潮があると言われます。たしかに死は日常の中でほとんど語られていないように思います。しかし、その一方で死を見つめることを通じて藤井先生のように人生の本当の意味を感得される方が多くいらっしゃることも事実であることを学ばせて頂きました。だからこそ死を疑似体験する藤井先生の授業の価値と意義は本当に大きいと改めて思いました。経営者を育成するということをミッションとするビジネススクールにおいても死と生命について真剣に考えることの価値は大変大きいと思います。経営者は企業という場を創ることを通じて多くの人々に働く場を提供し、生きがいを提供することが出来ます。しかし、同時に職場における様々な問題を通じて生きがいを見失ってしまう人々が沢山いらっしゃることも最近の報道でよく目にします。本当に大切なものを見据えるための内省と対話が現代社会には強く求められているように思えてなりません。ビジネススクールの使命についても深く考えさせられる出会いでした。藤井先生、本当にありがとうございました!藤井先生のご著書紹介「たましいのケア」・・・藤井先生がされたご病気の経験やその後の歩みなどが記されていてとても感動的な本です。私も今日読ませて頂きました。kanseigakuin.jpg関西学院大学のキャンパス とても綺麗で驚いてしまいました♪

地域起業家養成研修

7月12日、慶応ビジネススクールが実施している地域起業家養成研修に講師としてお招きいただき授業をしてまいりました。

この研修は文部科学省に採択された「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」として実施されている研修で、全国5か所の会場をTV会議システムを使って結び、ビジネススクールで実施されているケースメソッド教育を用いた地域の起業家育成を目指しています。

5か所の会場を同時に映し出し、皆さんと発言のやりとりをしながら授業をリードしていくという体験はなかなか面白いものでした。

各会場には2~3名の受講生がいらっしゃって、全部で10名の方々とディスカッションをしたのですが、クラス全体が共有している文脈と、各会場のみで発生している文脈あるいは空気のようなものがあり、それらを全体として感じながら授業をするという体験が特に面白い点でした。

今回使用したケースはファミリービジネスの後継経営者の困難な経験を扱った「二世経営者 吉田英樹の苦闘」でした。

なかなか深い議論になり、遠隔でしかも5会場であってもかなりのところまでディスカッションを深めることができるという貴重な経験値を得ることが出来ました。

ただし、今回は受講生の方の数が10名と少なかったことも重要な条件でした。

これ以上人数が増えたらどうなるか、機材などのコンディションが違ったらどうなるか、アシストしてくださった方々のサポートのレベルが異なったらどうなるか等々、まだまだ検証していきたいことが個人的に沢山ありました。

受講生の皆さん、お疲れ様でした。

私も学ばせて頂きました。ありがとうございました。

そしてサポートしてくださった皆さん、本当にありがとうございました!

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写真は今回の遠隔授業風景

このように一台のTVに各授業会場の様子が映し出され、発言するとその会場の映像が拡大されるようになっていました。

死生学

先日、6月20日にNHKのニュース番組「ニュースウォッチ9」に関西学院大学の藤井美和先生が御出演になり、「死生学」に関する授業の様子が放映されました。死生学に関して私は全く知らなかったのですが、個人の死と死生観に関する学問ということでした。藤井先生は死を含めて生を考えること、そして生と死にまつわる様々な問題について私たち人間がどのように考え関わっていくかについてご関心を持たれているとホームページに書いていらっしゃいました。番組を見てすぐにこの死生学が持つ経営教育に対する重要性を直観しました。ひとつはキャリア教育に対する重要性です。ビジネスを中心とするキャリア教育では死というテーマはほとんど扱われていませんが、私たちは実際に同僚の訃報に接するといった経験をしながら、自分自身にもいつかそのような 時が訪れることを知っています。その時の視点から今を考え、仕事を考え、キャリアを考えることの重要性は非常に高いと言えます。また、リーダー教育に対する重要性もあります。リーダー自身が自分もやがて必ず死を迎えるという視点から、そもそも何のために頑張るのか、何のために仕事をするのか、という価値観の部分を深く理解できるかどうかは、より一般的な人間理解の深まりに対しても直結するものと考えられます。そして人間理解の深まりは当然のことながらリーダーシップの深まりにもつながるはずです。現代社会は死をタブー視すると言われていますが、そのことには少なからぬ弊害もあるのではないでしょうか。法的な視点から見ても死者には財産に対する所有権がありません。私たちは死によってすべてを手放すことになります。その視点に立つ時にくっきりと見えてくる大切なことはたくさんあると思います。不祥事の多い昨今の経営状況を見ていると、人間にとって本当に大切なものを見つめ直す機会の必要性を感じずにはおれません。死生学の重要性は今後ますます高まっていくと思います。

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