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地域活性化の意味

先日、5月27日、慶應義塾大学SFC研究所プラットフォームデザインラボが主催する2008年第1回研究会が「地域活性化と人材育成」をテーマとして行われました。

私もパネリストとして参加させて頂き、慶応大学の國領先生、飯盛先生、九州大学の星野先生、北陸先端科学技術大学院大学の小林先生、そして会場の皆様方とディスカッションさせて頂きながら色々な学びを頂きました。

会場の皆様から色々なご質問を頂いた中の一つに「地域活性化とは何ですか?」という質問がありました。

私は、このご質問に次のように答えさせて頂きました。

「地域活性化という言葉には化という語が含まれています。化というのは、変化をあらわす言葉であり、ある状態からある状態への変化をあらわします。したがって地域活性化というのは、特定の状態を指すのではなく、地域の現状をよりよいものへと変化させようとする動きや流れを指す言葉です。それぞれの地域によって現状と課題は異なっていますから、地域の数だけ地域活性化のあり方があると言うことが出来ます。そして本来的に地域活性化を担うのはその地域の人々であり、その地域の人々の視点や想いがその地域における活性化の方向を決めていくのだと思います」。

この答えは結局、このご質問頂いた方ご自身に「あなたの地域における地域活性化をあなたはどう考えますか?」という問いかけを含んだ内容だったかもしれません。

私自身は、地域活性化という用語を定義すること自体には特に大きな意味があると思っていません。

どのような地域でありたいか、どうしたら地域をよりよくしていけるか、そのことを考え、行動していけることに意味と面白さがあるのだと思います。

今回のプラットフォームデザインラボでは、多くの方とお会いし、皆さんの考えや行動をご紹介いただき、本当にいい刺激とエネルギーを頂きました。

ありがとうございました!

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(研究会開始前の様子)

プラットフォームデザインラボ

慶應義塾大学SFC研究所プラットフォームデザインラボが主催する2008年第1回研究会が5月27日の15:00~18:00に慶応義塾大学三田キャンパス東館6階G-SEC Labにて開催されます。今回は「地域と人材育成」というテーマで研究者達によるパネルディスカッションなどが行われます。八木もパネリストとして参加させて頂きます。ご関心のある方はお申し込みの上、是非会場にお運びください。

知的生産性の向上 第2回 文献の紹介

本日、生涯学習センター主催の講座「知的生産性の向上」の第二回目が終了しました。

ご参加くださった皆さんお疲れ様でした。またどこかでお目にかかれることを楽しみにしています。

さて、本日のテーマは論理思考の概要とそれらをビジネスや日常生活に活かすということでした。論理思考は単にプレゼンの準備の時に使うだけではなく、日常の議論などいたるところで使えます。是非上手に活用して頂ければと思います。

今回の講義に関する参考文献を以下にあげておきます。なお、この分野で私が読んだものは古いものが多く、中には廃刊のものもありますが、その点はご了承ください。

紹介の順番は特におすすめの順番ではなく、どちらかというと今日の講義の流れに対応した順番です。

知的生産性の向上 内容および文献紹介

先日、香川大学生涯学習教育研究センターが主催する公開講座で「知的生産性の向上」というセミナーを担当しました。受講生の皆さんには盛り沢山の内容でお疲れ様でした。

当ブログを見に来ていただいた皆様に少し概要を説明しますと、全2回(5月15日と5月22日)のこのセミナーは、1回目で知的生産性を高めるための基盤となる技術と知識(目的の設定とモチベーションの管理、効果的な脳・意識の活用法、リラックスした集中状態の作り方、勉強法および勉強時間の作り方、速読および読書法、マインドマップの書き方など)をお伝えし、来週の2回目で各種情報の取り扱い、仮説立案、調査分析、検証と結論づけといった論理思考のエッセンスあるいは一部をお伝えするという内容です。かなり欲張ったというか内容的に盛り込みすぎのセミナーなので、受講すれば必ずすぐに出来るようになるというわけではありませんが、ざっと全体像を捉え、今後何をどのように勉強・訓練していけばよいかの道筋がススッと頭に入ることを意図してプログラムを設計しました。モチベーション管理と勉強法についても時間を割いて解説しましたので、それらも参考に受講生の皆さんには今後楽しくノリノリの姿勢で知的生産性の向上に取り組んで頂ければと思っています。

受講生の皆さんからはセミナー後も大変熱心にご質問をして頂いたり、ご感想のメールなどを頂いたりしてとても嬉しかったです。ありがとうございました。

以下に受講生の皆さんからリクエストのあったセミナー内容に関連する参考文献のご紹介をしておきます。第2回目の論理思考に関連する参考文献は第2回目が終了してからご紹介します。文献の中には現在販売がされていないものも含まれているかもしれませんが、その点はご容赦ください。

―参考文献―

今年度の人事管理論休講について

昨年度 私が担当していた人事管理論についてお問い合わせを頂きました。

ご案内が行き届いておりませんでしたが、今年度は休講となります。

受講を予定してくださっていた方、申し訳ございません。

その代わりに今年度は、後期に組織行動論と実践型社会起業家論を開講いたします。 

どうかご了承ください。

藤沢鳳雛塾での授業

今日は藤沢鳳雛塾でのディスカッション授業に香川大学の研究室から遠隔で参加させて頂きました。

ケースは先月私が作成したばかりの「高松丸亀町商店街振興組合の挑戦」が使用され、授業の最後に私の方でコメントをしました。

今回の遠隔授業は今までで機材的には最も簡素な仕組みで、

Skypeのビデオを使用して行いました。

受講生同士のディスカッションが行われた藤沢側の会場ではかなり高度な機材が使われているそうなのですが(高度な機材を使わないと音が割れて大変なことになります)、

単身で遠隔地から参加する側としてはSkypeでもそれほど問題なくいけるというのは思いがけない発見でした。

つまり、1台高度な機材を備えておきさえすれば、外部講師の方を遠隔で授業にご招待するコスト面での障壁はかなり下げられるという発見でした。

今後も遠隔授業はどんどんやっていきますから、こうした経験値をどんどん貯めて、色々学んでいきたいと思います。

藤沢鳳雛塾の皆さん、ケースリードをしてくださった松澤さん、本日はありがとうございました!

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授業の風景はこんな感じでした。

二世経営者 吉田英樹の苦闘

今日は出張で慶応ビジネススクールを訪問し、高木晴夫先生の授業に参加させて頂きました。

今回の出張目的は、高木晴夫先生が担当されている組織マネジメントの授業で私が作成したケース「二世経営者 吉田英樹の苦闘」が使用され、そのケースに関するティーチングノートを高木先生と助教の国保さんと一緒に作成することでした(ケースの購入はこちらです)。

「二世経営者 吉田英樹の苦闘」は、ファミリービジネスの後継経営者である吉田英樹氏が経験した様々な困難とそれに対する彼なりの判断や対応を描いたケースです。 リーダーの視点から見たかなり生々しい出来事がいくつも描かれているため、特にファミリービジネスのリーダーであれば経験するかもしれない様々な出来事を臨場感を持ちつつ共有し、検討するのに適した教材になっています。高木先生のリードもあって今日の授業でのディスカッションも大変盛り上がりました。特にご自身がファミリービジネスの後継者でもあるという学生さんには、授業後、大変参考になったとわざわざ私のところにまで来てお伝え頂きました。

現在、日本の経営者は全体的に高齢化が進んでおり、次世代へのバトンタッチが急速に進んでいる状況です。バトンタッチに際しては、株式などのオーナーシップの移転だけではなく、後継者のリーダーシップ開発も非常に重要な課題ですが、各種統計調査などを見る限り、リーダーシップ開発の部分はかなり立ち遅れているのが実情と言えます。

大量のケースがストックされている慶応ビジネススクールでも、ファミリービジネスの後継者を中心的に扱ったケースは現在おそらくこれだけと聞いています。地域マネジメント研究科も含め、ビジネススクールの学生さんには将来家業を継がれる立場にある方々も少なからず含まれているため、今後はそうした方々に向けた教材ももっと開発していきたいと今日は改めて思いました。そして、今回、ティーチングノートも作ることになりましたし、ファミリービジネスの後継者教育、リーダーシップ開発に携わっていらっしゃる方々にも少しでもお役に立てればと思っております。

なお、ティーチングノートは完成しましたら慶応ビジネススクールのホームページから購入可能になりますので、またこのブログでもご案内します。

公開講座「知的生産性の向上」

香川大学の生涯学習教育センターが主催するセミナーで講師を務めます。

テーマは「知的生産性の向上」です。

日程は5月15日(木)と22日(木)の19時から21時です。

申込みの締め切りは5月8日(木)だそうです。

ご興味のある方はご参加ください。

内容について:

企業などでライフワークバランスを改善する必要性が指摘される昨今ですが、本質的に重要な議論は単なる労働時間の短縮ではありません。重要な点は、時間当たりの生産性をいかに高められるか、そしてその結果として労働時間をいかに短縮できるかにあると言えます。

本講座では特に知的生産性の重要性とその改善に焦点を当て、モチベーション管理、時間管理、情報管理、抽象化能力、創造性、思考ツール、ロジカルシンキング、
アウトプットの方法までの一通りを講義とワークショップによって短期集中で学習します。

短期集中なので基礎的な内容をしっかりと踏まえながら、実践でも十分に役立つようにプログラムを設計しています。

組織の創造性を高めるリーダーの視点

昨日は福井県で地域活性化に熱い志を持っているオレボビズスクールさんが主催するビジネスリーダーセミナーで講師を務めてきました。今回のセミナーは、私の研究テーマでもある「 チームや組織の創造性を高めるリーダーシップ」を受講生の方々に身につけて頂くことを目的に設計したセミナーで、丸一日、受講生の方々と楽しく共に学ぶことができました。

今日のブログでは、組織において創造性を高めるという課題は、実は大変奥が深く、しかもリーダーにとって高いスキルを要求する課題であるということについて、少し書いておきたいと思います。

まず言うまでもないことですが、働く人々の創造性を高めることは組織のリーダーにとって極めて重要な課題です。経営環境の変化に適応しようとするあらゆる企業努力、イノベーションや改善への挑戦、これらは全て人々の創造性によって成し遂げられるものだからです。

そして、リーダーシップはそのような創造性を育むための重要な基礎にあたります。しかし、実際には多くの企業において創造性は促進されるよりも殺されてしまうことの方がずっと多いことを経営分野の研究者達は指摘してきました。それは一体なぜでしょうか。組織にとって創造は未来への新たな挑戦であり、そこには当然少なからずリスクが伴います。組織が創造性を育むために適切な条件を持たない場合、組織はリスクを避けて安定を求める傾向を示しやすく、組織の創造性は安易に殺がれてしまうのです。

プロジェクト研究の開始にあたって

いよいよ新学期に入り、地域マネジメント研究科では2年生のプロジェクト研究がはじまりました。

これはいわゆるゼミ形式で行われている授業ですが、当研究科の開設当初は複数名が1つのグループを構成し、1つのテーマを共同で研究することを標準として想定していたため「プロジェクト」という呼び名が残っていると聞きました。

通常は2名の教員がペアを組んで複数の学生を担当するグループを形成し、プロジェクト研究論文の作成を指導します。

大学などのゼミ選びでは、学生がゼミ回りを行い、希望する教員のゼミに入れるよう面接を受けたりしますが、ここでは基本的に、学生による研究テーマのプレゼンテーションを全教員が聞いた上で、教員間の話し合いで学生の担当、グルーピングを決定します。

どの学生をどの教員が指導するかというグルーピングをめぐっては昨年もそうでしたが、例年かなりの時間が割かれてきたそうです。

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